SHUKUTOKU ART design

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 福知山淑徳高等学校アートデザイン系列では、
 日々多くの生徒が作品制作に取り組んでいます。

 毎年三月になると多くの生徒たちが卒業を迎え、それぞれの未来へと歩みを始めます。
 その中には、悔いを残したままに学校を去る生徒もいることでしょう。
 もっと制作に真剣に取り組めばよかったという生徒も、過去に何人も見たことがあります。
 家庭を支える為に、進学を諦めざるを得なかった生徒もいました。

 今の社会をみるかぎり、これからを生きる子供たちの道を阻む壁はますます数を増やして
 います。いつの間にか『未来は明るいんだよ』と、子供に胸を張って言うことができない
 時代になってしまったように思います。
 「絵なんか描いてどうする」「美術や芸術なんか学んでも将来役に立たない」
 なんてことを平気で言う人もいます。
 自分の夢を掴み漫画家やイラストレーター、グラフィックデザイナーなどになることが
 出来た生徒がいるように、夢破れた生徒も同じくらい存在するのは事実です。
 楽しいことばかりではない、きっとつらいことの方がよほど多い。
 それでも、表現せずにはいられない、伝えずにはいられない、訴えずにはいられない
 描かずには、いられないのです。
 
 「幼い頃に見た一枚の絵がきっかけで画家を目指した」という人がいるように、
 芸術や表現はときに人の心を動かし、ときに人の人生を変えるものです。
 たった一枚の絵で人の生き方を変えることができる、それって少し面白いと思いませんか。
 
 ここで学べることなんて、長く続く美術や芸術のほんの入口にしか過ぎないかもしれない。
 けれど、みんな始めはここから、このほんの小さな一歩から始まるのです。

 この系列が、生徒にとっての「誰かの人生を変える一枚の絵」のような存在に
 なれるのであればそれ以上嬉しいことはありません。


平成23年 4月某日                  
福知山淑徳高等学校 アートデザイン系列教員一同   



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